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木造のアトリエ

2013年 09月 16日

私のアトリエは築年数も、すでに半世紀にもおよぶと聞いている。もう十何年、この都会のアトリエで制作している。毎日通う仕事場、昔の長屋のようなアトリエは最近雨漏りもあるらしく、台風や嵐もある事から屋根をふき替えることになった。
ヴィンテージな木造。エアコンもろくに効かない古い木造アトリエだが、悪いことばかりでもない。製作中も、水のはけ具合や、絵具の乾燥の加減がいい。またある範囲内では湿度コントロールもされているようだ。コンクリートの密室などに比べて居心地はいい。水をたくさん使う私の作品は湿度環境でかなり出来映えが変わる。木造の建物も、また木や布で構成されるキャンバスも、湿度が高いと木が湿気を吸収し、乾燥すると湿気を吐き出す、そんな呼吸機能のような性能がある。でも、それが原因で絵が痛んだりもする。木で造られた古い建物が一定の環境を造ってくれているようだ。「屋根のふき替え中はホコリが落ちるかもしれないので〜! 絵にはなんか被せといてください!」施工関係の方に言われたけど。そっちの方が怖い。今朝は台風が来てしまったけど、最近の荒々しい天候にアトリエもボロが出てきているようだ。
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by ogatajun | 2013-09-16 10:36 | Comments(0)