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ある洋画黎明期のコレクションに‥

2015年 06月 19日

先日、館山にある、青木繁「海の幸保存会」というところにお招きいただき、当地で発見された不思議な古画(寺崎武男・画)についてお話しをさせていただく機会をいただいた。
そして青木繁が海の幸を描いた海辺の(昔は海が近かったらしいです)古民家も訪ね、拝見しました。「海の幸」言わずと知れた洋画黎明期、明治期の名作だ。
なんといっても新しいアートが好きだけれど、昔の日本の油絵もすごい。明治期といえば、我が国の洋画家には卓抜した作家がいる。まず好きな作家といえば吉田博。そして原撫松など。この方々もまたの機会に作品についてお話ししたいです。もちろん青木繁の海の幸、あの油絵の素描観が好きだ。ほんとうに傑作。そして青木繁といえばもう1人、坂本繁二郎がいる。青木さんと坂本さんは、久留米の同郷で、同級生、生涯の親友と言われた仲だ。坂本繁二郎。美術館の収蔵品や画集でもよく見たものだ。でも、画集や美術館、画廊でもおそらくは近年見かけない作品を数年前に観た事がある。都内で医院を開業されているある美術コレクターをたずねたときのこと。数百点、いや千数百点のコレクションのなかから見つかった坂本繁二郎の作品。このお医者様のコレクションは門外不出、ほとんどが世に知られていなかった。そこで観た繁二郎之作品は、夕方?の海を描いたものだった。海の幸じゃなくて海そのもの。波、水面を描いている。こんな景色描くかなあ?写真取るならわかるけど‥うまくなきゃ決して描かないモチーフだ。とにかく画面からは非凡な雰囲気を漂わせている。当時の印象派の色にも薄紫の雰囲気が似ている。そしてその作品が入っていた額縁もこれまた舶来ものの様子。おそらくは坂本繁二郎の渡仏時代のものだろうと話していた。私はこの作品を坂本繁二郎とゆかりのある青木繁の研究者の方々や保存会の人たちに観てもらったら?という話を持ち主の方にしたものだった。青木繁を思うと必ず思い出す。記憶に残る黎明期の人知れず残る名作の話。
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by ogatajun | 2015-06-19 20:54 | Comments(0)