今度は動くモネ?・シンガポール

2017年 11月 23日

今度は動くモネ?・シンガポール
シンガポールでの滞在中、時間を見つけてギャラリーや美術館へ赴いた。
今回は、シンガポールの国立美術館、National Gallery of Singaporeで開催中のCENTURY OF LIGHT展、モネやルノワールに焦点を当てた展覧会。オルセー美術館からの収蔵品だ。印象派の展示は日本でも既に何度も見てきたが、ちょっと覗いてみた。
モネやルノワールのみならず、改めて見るとセザンヌやシスレーといった秀作も並ぶ。展示室の間に、映像を流している部屋があり、滞在中に疲れた足を休めるべく、どっかり座ってそのモノクロの映画を見ていた。そこには動くルノアール、製作中の姿が。タバコを燻らせながら、キャンバスの前に座り、そばに佇むヘルパーのような人に手伝いをしてもらいながら制作している。ふと筆に目をやるとリウマチのように酷く曲がってしまった5本指に紐を巻き付けその間に筆を挟んで描いている。ちょっとしんどそうに見えるが、キャンバスとパレットを睨みながら筆を進める。晩年の豊かな絵とは裏腹に制作も容易ではなかったのだろう。今年、指に大けがをした僕は健康について真剣に考える日々があった。この姿勢は見習いたい。つづいて現れたのはモネだ。この時代の作家では一番好きな人だ。いったいどうやって描いていたのか?時々考えた事もある。このひとは抽象画の先駆者だろうと時々人に話す私。ロンドンで見たモネの抽象的な絵肌には描写ではなく、盛り上がるほどに塗り重ねられた絵具が飛び込んできた。モノクロ映画は、あの自分で愛でた庭を描く映像が流れだす。するとモネは、描く前に庭を見つめ、一定のピッチで眺めては描くという動作を夢中で繰り返していた。「やはり観て描いていたんだな~」当たり前だけど、自然現象に影響されながら観て描き写していたことをこの映像で確認した。ほんの10分ほどの映像は、僕にはおおきく迫る物があった。美術館はやはり学ぶ場だ。
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by ogatajun | 2017-11-23 23:21 | Comments(0)