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2012年 11月 27日

今日は友人とともに、三菱一号館美術館へシャルダンを観に行った。この美術館もステキなスペース。西洋の古典名画の美術展は最近日本でもよく開催されるが、このあいだのレンブラント展に続き、シャルダン展だけは特別な思いで観に行った。浪人時代にシャルダンの複製や画集を見ては古典洋画の研究をしたものです。当時、古い亀裂のある静物画に魅力を感じたものだ。わりと小さい作品とは知っていても、実際、かなり小さい。やはり絵は大きさじゃないと実感。光を活かしたこの自然な描写は説明的でなくその場の佇まいがいい感じで表現された、まさに空間の表現といえる。作品はキャンバスだけでなく、銅板に描かれた作品もあり、テクスチャーの美しさも実感。いそがしい時期でしたがステキな展覧会を満喫。
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# by ogatajun | 2012-11-27 22:05 | Comments(1)

2012年 11月 01日

秋もすこしづつ深まる今日この頃。アトリエに通う毎日だ。。一旦アトリエにはいると数時間は篭る。。いい陽気がつづく、夏とは大違いだ。新しい作品の試行錯誤はこん季節がいちばんいい。アトリエは安普請の壁に白いペンキが塗られている。ふと目をやると長いあいだ画鋲で貼られているペラペラの複製画がある。それは洋画ではなく明清時代の中国の墨絵、八大山人の作品だ。。いつ貼ったのかわからないほど古いもの。八大山人はとても好きな作家の一人。この複製は木蓮を描いたもの。薄汚れた壁にすっかり溶け込んでしまっている。
八大山人は、明朝が滅亡したころに成人した人。 それから20年もお坊さんになって静かに世捨て人をしたという。その後40歳をすぎてからその名を名乗り、50歳を越してから活躍し80才ころまでに傑作を残したらしい。とても偉い人だけど、見習いたいものだ。私はこの人の自然観が好きだ。気負いのない自然の描写。呼吸というか流れやリズム感。具象とか抽象表現とか言いたくなくなる。子供の頃親しんだ書は形を追いかけるものだった。いまは形から外れる努力をする。守破離とはよく言うが、学校で学んだ洋画や書の手法から放れていく。
いつの間にか洋画でも書でもない世界を追いかけている。大切なのは呼吸とリズム。やり方は後からついてくるはずだ。安っぽい印刷の八大山人の複製はそんなことを僕に教えてくれている。
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# by ogatajun | 2012-11-01 23:02 | Comments(0)

2012年 10月 07日

様々な展示や年内の個展やアートフェアも終了、ようやく陽気もよくなり、新しい作品の制作のために気持ちも切り替え、毎日アトリエに通う日々。
そろそろパネルの在庫も少なくなりパネル造りに精を出す。パネルの矩形は作品のイメージや概念によって自然と決まる。縦横の比率はいわゆる企画サイズに合わないのがほとんどだが、作品のイメージを決めながら矩形を造るというのが常。合板に和紙を貼ったりもするが、制作はとりあえず自由な形のカンバスの作製からはじまる。
支持体となるパネルや合板の接合など、これらは作品の骨幹になる大切な基礎だけれど、それを造るのにあまり多くの時間を費やしたくない。できる限り早く、手際よく素早く切り出し、組み立て張り付けるというスピード感が信条だ。アトリエの片隅に置かれた赤松の角材や修成材の束。ふと観ると在庫がだいぶ無くなってきた。あれ、いつのまにか無くなっている。今年はけっこう造ったな〜と実感する瞬間。
パネル制作_a0250454_1461211.jpg

# by ogatajun | 2012-10-07 14:10 | Comments(0)

2012年 09月 24日

Frederick Harris Gallery・東京アメリカンクラブでの個展は無事に終了しました。
お忙しいところお出でいただいたお客様には誠にありがとうございました。まずまずご好評を得ることができたようです。新作は少なかったですが、秀作展といった感じのギャラリーセレクション展でした。今回の展示は、地下1階のギャラリーと1Fの入り口付近のウィンドウでの展示の二カ所。1Fはアメリカンクラブの会員の方のためのスペースで、ビジターの方はご覧頂くことができず、会員でない私もちょっと残念でした。1Fの展示は下の画像のように、紙作品、円形作品や近作その他展示していました。年内の個展は無事に終了致しましたが、参加する展示はまだ続きます。HPのトップに展覧会のご案内をさせていただいております。今後ともよろしくお願い申し上げます。このたびは誠にありがとうございました。
Frederick Harris Gallery 個展の終了_a0250454_23161225.jpg
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# by ogatajun | 2012-09-24 23:17 | Comments(0)

2012年 09月 17日

Artituteによる座談会形式のインタビュー第二章。ギャラリー内で収録されたものです。
この夏にシンガポールに登場したNikei fine artオーナーの加藤廣士氏が抽象絵画の表現に関して語っています。また三人のギャラリー作家、山中宣明、吉川龍、尾形純の制作の方向性や、在り方など、作家の思いを話します。
抽象表現の可能性や意味や方法と見る側との疎通の問題など今の時代にある芸術が、ただ観せ放つだけでなく様々な意識のもとに絵との関わりを期待する思いなどこのインタビュー記事で綴っています。
http://www.artitute.com/2012/09/12/the-heart-of-abstraction-part-2-of-artitutes-conversation-with-artists-from-nikei-fine-art/
Singapore From Artitute 対談2_a0250454_21564176.jpg
Singapore From Artitute 対談2_a0250454_21492131.jpg
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# by ogatajun | 2012-09-17 21:57 | Comments(0)